あいかわらず、まだこれをチンタラ読んでいます。
チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1 | |
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読む速度が遅いのは、本が読みにくいのではなく、私が珍しく仕事で多忙だからです。
この本のタイトルからするイメージとは反して、内容はとても冷静で、ある意味ポジティブで、読んでいて「おもしろい」です。
元々そんな詳しくないので、いろいろと驚く事実がたくさんあります。
チェルノブイリはまだ、発電関連施設として現在もまだ稼働していること。
ウクライナは実は原発依存度が高く(46%)、観光地化して透明性を上げることで、原発への信頼度をアップさせて推進を促す目的もあるとか。
そもそも、原発に関して、安全に稼働させて発電させる技術は実績がもう十分あるけれど、廃炉に関する技術はまだ誰もマトモにやったことがないので未知数だ、というのも衝撃だった。
言われてみれば当たり前なんだけど、ただ単に止めるだけじゃダメなのが、ほんとやっかい、原発。
また、チェルノブイリの石棺、打ち捨てられた町、などの「負の遺跡」を残すことの有効性を知り、自分の認識を当たらめさせられた。
東日本大震災の、奇跡の一本松や、陸地に打ち上げられた船、半分破壊された役場の建物、などを保存するかどうか、などの話。私は、どちらかというと、やはり現地に住んでいる人達の生活優先で、そっちがままならないのにこういったものの保存にお金をかけるのってどうなのかな?と疑問を持っていた
けど、やっぱり、あの広島は、あの原爆ドームがあるからこそ、原爆が落とされた街だということを絶対に忘れないで済む。広島といえばあの場所が映るから。年に一度の式典だけでは、どうしても薄れてしまう。
当時もいろんな議論がありながらも、最終的に残す方向で決着したのは、やはり英断だったと思う。
東日本大震災のほうも、ほぼおなじことが言えるはずだよね。
全然気が付かなかったアホなわたし…。発想が凝り固まってたわ。
(もちろん、戦争という人災と、地震&津波という自然災害では、ちょっと意味合いが違うかなとも思うが・・・自然の猛威の前に人間はひとたまりもない、という認識を無くさないようにするのは重要だと思う)
この本にまんまと騙されてるのかもしれないけど(笑)、福島第一原発は、何らかのカタチで「見せる」化したほうがよさそうだ、という気になってきた。
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